今回は私たちがタイで6年間に渡り、
中古車の売買のサポートは行ってきた経験と実際にあった事例などを踏まえ、
「こういった中古車の買い方はやめて下さい!」という角度で危険な中古車の買い方についてご紹介させて頂きつつ、この情報が中古車を購入のリスク低減に繋がれば嬉しく思います。
リスクの少ない中古車選びをするには、
最終的にクルマの状態を把握する「目利き」が必要な行為です。
ただこれからお伝えする内容を知っているだけでも
かなりリスクを低減させることができます!
タイでうまく優良中古車を購入することが出来ると、
新車で購入するよりもコストパフォーマンスの高い状態が獲得できます。
Contents
中古車サイトの情報をメインに購入を行うのは危険!
タイには多くの掲載台数の中からお気に入りのクルマを探すことが出来る、
中古車検索サイトが複数あり、中には英語版に翻訳されているものもあり、
「モデル」「年式」などを絞って割と、
サクサクと見たいクルマを検索し閲覧することが出来ます。
まずはポピュラーなサイトのご紹介です。
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One2car
One2carは掲載台数がもっとも多く
閲覧数をもっとも集めているWebサイトとして有名
英語ページも用意されており日本人でも情報を閲覧しやすい
Rod Kaidee
国内でCtoCサイトとして有名なKaideeの中古車に特化したWebサイト
実態は中古車業者も個人として掲載しているケースが多々あり
One2carと同一車両の掲載も多い。現在、英語ページはなし
タラードロッド
CtoCのサイトとして中古車情報を閲覧することがWebサイトの1つ。
こちらもKaiee同様に実態は中古車業者も個人として掲載しているケースが多々あり
One2carと同一車両の掲載も多い
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上記のようなタイの中古車サイトと
日本の中古車サイト(Gooやカーセンサーなど)と決定的な違いは、
第三者機関により査定情報がある情報ではなく、
出品者がダイレクトにクルマの情報を入力する「掲示板」としての機能となっている点です。
ここで結論をお伝えしますと、
中古車サイトに掲載されている情報のみで、
状態の良い車両かどうか?や、お買い得かどうか?
を判別するのは不可能です。
なぜなら、
理由①出品者の情報入力が正しい情報とは限らない
理由②そもそもクルマの良し悪しを判断できるほどの情報量がない
からです。
例えば、理由①の事例を紹介すると
クルマの年式の場合、「モデル年式」の方が重要だが
「登録年式」が入力されている。
これがどう重要な情報なのか?というと、
クルマが製造された年が2018年だとしたら
「モデル年式」は2018年となります。
そのクルマが作られて売れるまでに年をまたいでしまい、
最初のオーナーさんに登録された年が
2019年となったとしたら「登録年式」は「2019年」となります。
中古車の相場はモデル年式が元となって決まるので、
中古車サイトの情報から価格の判断しようとした場合
「モデル年式」「登録年式」どちらなのかがわからなけれは判断のしようがないというわけです。
中古車サイトに掲載されている年式が
モデル年式 か 登録年式 をはっきりさせない限り
クルマの状態良いと仮定しても、
お買い得かどうかの判断は出来ないということです。
車両価格の高いクルマであればある程、
1年の違いでの価格への影響度が大きいので注意が必要です。
例えば、理由②の事例を紹介すると
・事故車や冠水歴車かどうかは不明
・走行距離が表記されていない情報が多い
・LPG(ガス)を搭載し取り外したクルマであるか不明
・名義変更の回数が不明
・ディーラーの整備メンテ記録が詳細にあるかは不明
・すぐに交換が必要なパーツの有無が不明
・購入後の名義変更などの手数料がどのくらい掛かるかが不明
などなど、クルマを購入されてる前に値段に直結する情報が足りないので、長年クルマの売買のサポートを行ってきた私たち経験者でもインターネットの情報のみで判断することはしません。(出来ません)
ただし、中古車サイトが
役に立たないと言っている訳ではありません!
購入前に中古車サイトを閲覧するメリットとしては
購入したいクルマのネット掲載価格の
最高値と最安値を見ることができるので
大体の価格を把握することが出来ることや、
購入したいクルマに付与されているオプションや
外装や内装のイメージなどより細かい情報を把握することが出来ます。
ここでお伝えしたいのは、
インターネットで得た情報を信用し過ぎてしまい、
事前情報が薄いまま、実際に中古車店へ見に行くといった行動をしてしまうと、「想定していたものと違う」といった状態になる可能性が高まり「時間を無駄にしまった!」となる可能性が高まるので注意が必要です。
信頼できる友人や会社の従業員など近しい方のオススメの車両を購入するのは危険!
今、こちらの記事をお読み頂いている、
あなたよりも車に詳しい方が周りにいらっしゃるケースもあるかもしれません。
実際に、日系企業さんの中にも見られる傾向なのですが、現地スタッフ方に、社用車や個人所有車となるクルマのピックアップをお任せされている方もいらっしゃいます。
私たちは、クルマの売却のサポートもさせて頂いており、過去にこんな事例がありました。
「本帰国が決まり、今乗っている車を売却したい!」
とご相談を受け、実際に現車を見させて頂くと、過去に事故歴があり、走行距離も改ざんをされていました。
こちらの走行距離改ざんのケースはディーラーの整備記録から発覚したので、見抜く難易度は低いケースですが、それでもその方は知らずに購入されていたのです。
その方は、クルマ通勤するために赴任当時に、予算の都合もあり会社の従業員の方の友人が経営する販売店で中古車を購入したそうですが、その際には、その車が事故車であることや、走行距離が改ざんされていることは知らされていなかったそうです。(タイの中古車店でも査定能力が低く、担当者が把握していなかった可能性もある)
あなたに対して、良くしてくれる方や親身になって相談に乗ってくれる方は非常に大切な存在のはずなことは間違いないと思います。ただイコールで安全な中古車購入のパートナーになってくれるかどうかは別の話です。
色々な方の力は借りたいところですが、こう言った事例がある限り100%信頼してしまうと上記にようなケースもありますので注意が必要です。
ただ今回はあくまでも、可能性の話をしました。
ご友人や近しい方からの優良中古車の情報を完全否定している訳ではありません。
しかしながら、日本語や英語が堪能なタイ人の方はいらっしゃいますが、中古車の知識や査定技術を併せ持った方は中古車ディーラーのオーナーさん以外は未だかつてお会いしたことはありませんので注意が必要だということをお伝えしたいと思います。
試乗をせず購入するのは危険!
クルマは実際にエンジンを始動させ、ギアを入れ、
走らせて見ないとわからないことは多々あります。
試乗してみないとわからないことの一部を書き出し、
それによる影響を書き出して見ます。
・エンジンの始動はスムーズかどうか
→バッテリーが弱っていて交換が必要
→セルモーターの交換が必要
・エンジンルーム内からの異音があるかどうか
→ベルト交換が必要(軽傷)
→ウォーターポンプなどの修理交換が必要
→冷却水の管理が出来ていないと金属音が出る
・ハンドル(ステアリング)の異音があるかどうか
→パワステベルト交換が必要(軽傷)
→ドライブシャフトなど足回りの修理交換が必要
・ギアをパーキングからバックやドライブに入れた時のショック
→ATFの不具合への対処が必要
→ATミッションの不具合への対処が必要
・その他、走行時の問題点
→タイヤが古く車体への振動が大きく伝わり交換が必要
→ハンドルが左右どちらかに大きく切られる調整が必要
→エアコンの効きが弱く対処が必要
→タバコ臭などの匂いが気になるレベルで対処が必要
一部を書き出してみましたが、以上のように、
試乗をすることによってのみ発見できる項目がたくさんあることがお分り頂けると思います。
これらはタイ以外の国で中古車を購入される際にも知っておいた方が良いです。
中古車ディーラーの中でも試乗を拒否してくる業者さんもいますので注意が必要です。
個人売買は絶対にお得だと思って購入すると危険!
個人売買は中間の費用が掛からず購入価格を抑えられる買い方で
双方のタイミングや要望が合えば良い取引となるケースがあるのは間違いありません。
個人売買が良い取引となる為にも以下のポイントが
抑えられているかどうかは最低でも確認してください。
・小売相場の価格よりも安い価格かどうか?
→販売店に購入サポートを任せることが出来ないなど、小売相場よりも安くないと購入者にメリットがありません。また最初に修理する箇所が多数ある車両の場合は修理メンテ代を加味してどうなのか?も考えておく必要があります。
・名義変更などは正常に行われるかどうか?
→名義変更が正しく行うことが出来る書類が準備できないと売買が出来ません。名義変更に対する感覚が甘すぎる方との取引は極力避けたいところです。
・取引してすぐに故障などが発生した場合の責任は双方納得の上での取引かどうか?
→商品の特性上、予測できないタイミングでの修理が発生する場合があります。事前に取り決めをきちんと行う必要があります。
・前オーナーが中古車で購入していた場合、車両状態で事故歴があるかどうかははっきりしているか?
→前述したように事故車とは知らずに購入しているケースがありますので購入時に注意が必要です。
知人や友人の方、同士の取引であればあるほど、後々のトラブルは避けたいところです。
上記が事前にお互いに解消できないようであれば個人売買はおすすめしません。
大きな問題になってしまわないよう、事前に情報をお互い把握し共有しておく必要があります。
コミュニケーションの取りやすい販売店や担当者だと言う理由で購入するのは危険!
タイにおいて、私たち外国人にとって「英語対応可能」や「日本語対応可能」という店舗は大きな安心感に繋がることは間違いありません。
中古車ディーラーの担当者の方がたまたま英語を話せる方だと親近感が湧いてきたりすることは自然なことだと思いますが、その方が、あなたにとって優良な在庫を提案してくれるかどうか?や、納車後も良好なお付き合いが出来るかどうかは、また別の話です。
タイに数年在住されている方と言えど、中古車購入となると日常会話プラスアルファの言語力や車に関する最低限の知識も必要となります。
コミュニケーションが円滑なことに越したことはないですが、「優良な中古車」を購入することが出来なければ、意味がないので注意が必要です。
タイで中古車の購入前に見ておきたい動画紹介
タイで事故車の見分け方の一部を紹介した動画
なるべく専門用語を使わないことを心がけて撮影を行いました。
タイで中古車の車両状態を判断する際の一部を紹介した動画
私たちが日頃中古車の情報を集める際に気をつけていることを盛り込んでいます。
最後に
中古車という商品の特性上、難しく考えてしまいがちですが、ポイントは「状態の悪いクルマ」を買ってしまう確率をいかに下げることが出来るか!だと思っています。
少しでも知識があれば購入時のリスクを低減させることが出来るはずです。今回の情報が中古車購入をご検討中の方のお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただいた方にとって、こちらの情報が良い買い物に繋がることを祈っています。
私たちは、タイでクルマを売却する際のお手伝いを行なっております。
クルマを買う時には注意が必要ですが、売る時にも注意が必要です。
過去にブログにて解説していますので、こちらも合わせてお読み下さい。
タイで車を高く安全に売却する方法 【日系企業向け※個人車へも応用可能】
クルマ相談窓口1周年記念Tシャツについて
クルマ相談窓口1周年記念 Tシャツをお配りしております!
【その他、過去の関連ブログはこちら】
私たちクルマ相談窓口が出来るサービスをまとめた記事はこちら↓
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24時間以内にお返事をさせて頂きます。
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タイの情報WEBマガジンのYindeed Magazineにて取り上げて頂いた
こちらの記事では、実際に中古車を売買された方々のリアルな声が書かれています。
是非、ご覧ください。
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